結論:Suica 領収書は「チャージ」と「運賃」で出す場所が違う
Suicaの領収書は、チャージ(入金)の領収書と、電車やバスの運賃の領収書が別物です。出す場所も異なります。
モバイルSuicaでクレジットカードなどでチャージした分や、定期券などの購入分は、会員メニューサイトの[ご利用明細書(領収書)/払戻計算書]から出せます。チャージ残額で払った運賃の領収書は、乗った鉄道会社の駅係員に頼む形です。
履歴の印字は領収書ではなく、利用履歴です。26週間・最大100件などの制限もあります。
早見表:何の領収書が欲しいか
| 欲しいもの | 出す場所(公式FAQの案内) |
|---|---|
| モバイルSuicaのチャージ(クレジットカード等) | 会員メニューサイトのご利用明細書(領収書) |
| 定期券・Suicaグリーン券・おトクなきっぷの購入分 | 会員メニューサイトのご利用明細書(領収書)/払戻計算書 |
| 現金でのチャージ | 店舗や券売機などで受け取るレシート |
| オートチャージ・Suicaポケットからのチャージ | クレジットカードの明細書等で確認 |
| チャージ残額で払った運賃 | 乗った鉄道会社の駅係員 |
あなたが個人事業主でも法人の担当者でも、出し方は同じです。違いが出るのは、提出先(経理や税理士)がどの書類を求めるかという点です。
モバイルSuicaの領収書(ご利用明細書)の出し方
モバイルSuicaの領収書は、会員メニューサイトで確認し、印字もできます。手順は公式FAQの文言に沿って次のとおりです。
- 会員メニューサイトへログインする
- ページ上部のタブで、領収書/払戻計算書が必要なSuicaを選ぶ
- 会員メニューの[ご利用明細書(領収書)/払戻計算書]をクリックする
発行できるのは、1年前の同月お取引分までです。
領収書が表示されないとき
会員メニューサイトにログインしたあと、領収書を表示したいSuicaを選ぶ必要があります。どのSuicaか分からないときは、公式FAQで次の方法が案内されています。
- モバイルSuicaアプリにログインし、[会員メニュー]をタップする
- Suicaの[Suica管理]をタップすると、Suica ID番号が表示される
- 下4桁を、会員メニューサイトのログイン後の画面で照合する
定期券の領収書:モバイルSuicaは会員メニュー、駅で買ったらその場で
定期券の領収書は、どこで買ったかで出し方が変わります。
| 買い方 | 領収書の出し方(公式FAQの案内) |
|---|---|
| モバイルSuicaで定期券を買った・払いもどした | 会員メニューサイトの[ご利用明細書(領収書)/払戻計算書] |
| JR東日本の駅の券売機で買った | 支払い後に画面に出る領収書のボタン |
| 買ったときに受け取らなかった | JR東日本の駅のみどりの窓口に、購入内容が分かるものを持参 |
モバイルSuicaの定期券
公式FAQでは、過去1年間の定期券の購入・払いもどし履歴を、次の手順で確認できると案内しています。
- 会員メニューサイトにログインする
- [ご利用明細書(領収書)/払戻計算書]を押す
- 確認したい期間を指定して[表示]を押す
ご利用明細書(領収書)には、日付・金額・券種・区間・有効期間が載ります。払いもどした場合の払戻計算書には、日付・券種・払いもどし金額・手数料金額・払いもどし先が載ります。
2023年10月1日からは、どちらにも適用税率と適格請求書発行事業者の登録番号が表示されます。画面のコピーで印字もできると案内されています。
駅の券売機・窓口で買った定期券
JR東日本のFAQは、券売機できっぷを買った場合も領収書を出せると案内しています。支払いのあと、画面に領収書のボタンが表示されます。押せなかったときは、みどりの窓口か改札で係員に申し出ます。
あとから欲しくなった場合は、購入した本人が、購入内容を確認できるもの(乗車券やクレジットカードの利用票など)を持って、JR東日本の駅のみどりの窓口に申し出ます。対象はJR東日本の駅で買った分に限られます。クレジットカードで払った分は「ご利用明細」としての発行になります。
一度受け取った領収書をなくした場合、JR東日本は再発行できないと案内しています。受け取ったらすぐに保存しておきましょう。
会社に通勤定期代を出してもらうとき
会社が従業員に払う通勤手当について、国税庁のインボイス制度Q&A(問110)は、通常必要と認められる範囲なら、一定の事項を書いた帳簿の保存だけで仕入税額控除ができると示しています。
つまり、インボイスの面では、会社は従業員の定期券の領収書を必ず集めなければならないわけではありません。ただし、通勤費の精算で領収書の提出を求めるかどうかは会社の規程によります。勤め先のルールに従ってください。
領収書が出ないチャージと、代わりに確認するもの
モバイルSuicaのチャージでも、会員メニューサイトに領収書が表示されないものがあります。公式FAQでは、次のとおり案内されています。
| チャージの種類 | 確認先 |
|---|---|
| 現金による入金(チャージ) | 店舗または券売機等でレシートを受け取る |
| オートチャージ | クレジットカードの明細書等 |
| Suicaポケットからのチャージ | クレジットカードの明細書等 |
| Googleウォレット以外の加盟店アプリ・他社アプリからのチャージ | 領収書は表示されない |
現金チャージのレシートは、その場で受け取る必要があります。後から会員メニューサイトで探しても出てきません。
他社アプリからのチャージは、表示されないと案内されているだけで、代わりの確認先は取得した公式ページに書かれていません。そのアプリの提供元の案内を確認してください。
クレジットカードの明細書が領収書の代わりになるかは、提出先のルール次第です。経理担当者や税理士に確認すると安心です。
運賃の領収書は駅へ:モバイルSuicaの場合
モバイルSuicaのチャージ残額で払った運賃の領収書は、利用した鉄道会社の駅係員に申し出ます。会員メニューサイトでは出ません。
チャージの領収書と運賃の領収書が別の窓口になっているのは、この仕組みのためです。
駅でできること・できないこと
- JR東日本エリア内の一部の駅にあるモバイルSuica対応チャージ専用機では、利用履歴を印字できます。ただし100件以上、または26週を経過した履歴は表示できません。
- モバイルSuicaアプリでのチャージや、グリーン券などの購入分の領収書は、駅では発行できません。会員メニューサイトから発行します。
駅での履歴印字は、あくまで利用履歴です。運賃の領収書は駅係員への申し出、と分けて考えてください。
新幹線のきっぷの領収書は、新幹線の領収書の取り方やえきねっとの領収書、スマートEXの領収書の記事を参照してください。
Suica 履歴の見方と印字:モバイルとカードの違い
履歴は領収書ではなく、いつどこで乗り降りし、いくら使ったかの記録です。支払い内容の詳細は確認できないため、利用時に発行されたレシート等で確認するよう案内されています。
モバイルSuicaの履歴
- 確認できる範囲:アプリは当日の利用分まで、会員メニューサイトは前日の利用分まで
- 印字できる範囲:26週間以内で、指定日からさかのぼって最高100件まで
- 記録されないもの:定期券区間内のみの利用など、SF(電子マネー)の利用がない乗降
- 注意点:機種変更などでSuica ID番号が変わる可能性があり、前の履歴が見えないことがある
履歴に表示される種別は、次のとおりです(公式FAQの表記)。
| 表示 | 意味(公式FAQ) |
|---|---|
| 入 | SFで乗車した場合 |
| 出 | SFで出場した場合 |
| 現金 | チャージした場合 |
| オート | オートチャージした場合 |
| 購 | 券売機等で乗車券を購入した場合 |
| 精 | 窓口等で精算した場合 |
| 物販 | 電子マネーとしてお買い物をした場合 |
カードSuicaの履歴印字
SuicaマークまたはICマークのある自動券売機・多機能券売機・チャージ専用機で印字できます。直近の利用分が最大100件までです。
1日の利用が21回以上の場合や、改札機にしっかりタッチしていない場合などは、一部印字できないことがあります。利用から26週間を超えた履歴は、印字も表示もできません。
SuicaエリアやPASMOエリアの履歴を、それ以外のエリアの機器で表示・印字すると、個別の駅名ではなく「事業者名」等になります。
なお、カードSuicaのチャージ時のレシート以外の「領収書」について、今回確認した公式ページには案内がありません。必要な場合は、JR東日本の公式の案内で確認してください。
Suica 領収書とインボイス(適格請求書)の関係
モバイルSuicaは、インボイス制度の記載事項を満たした明細を交付すると案内しています。発行できるのは、会員メニューサイト(ブラウザ)のご利用明細書・払戻計算書です。
前年同月のお取引分までが発行できる範囲です。アプリで表示される履歴は、インボイスには非対応です。
明細書に記載される事項は、次のとおりです。
- 適格請求書発行事業者番号
- 購入額
- 払戻対象額
- 払戻手数料に対する「適用税率」
公共交通機関の特例
国税庁の案内では、適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の公共交通機関による旅客の運送は、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。詳しくは新幹線の領収書の記事で解説しています。
履歴の印字が領収書の代わりになるかどうかは、取得した公式ページには書かれていません。個別の判断は、税理士や税務署にご確認ください。
経費精算に出すときの考え方
公式の事実から分かるのは、次の3点です。
- チャージ・定期券等の購入分の領収書は、会員メニューサイトから出る
- 運賃の領収書は、乗った鉄道会社の駅係員への申し出になる
- 履歴の印字は利用履歴であり、領収書とは別の書類である
この3点を踏まえ、提出先に「何を出せばよいか」を先に聞いておくのが近道です。
あなたの場合の分岐
| あなたの状況 | 確認すること |
|---|---|
| 開業届を出した個人事業主 | 帳簿に残す項目や保存方法を、税理士または税務署に確認する |
| 会社に精算ルールがある | その規程で求められる書類を確認する |
精算の書類の考え方は会社ごとに異なります。経費になるかどうかの一般的な整理は経費になるもの・ならないもの、保存方法は領収書の保存と電子データの扱いにまとめています。
チャージが経費になるか否かの税務上の扱いは、ここでは断定しません。個別の判断は税理士や税務署にご確認ください。
よくある質問とまとめ
Suicaの領収書は、チャージ・定期券等の購入分は会員メニューサイト、運賃は駅係員と、出す場所が分かれます。履歴の印字は領収書ではなく、26週間・最大100件などの制限があります。
インボイスの記載事項を満たす明細は、会員メニューサイト(ブラウザ)から発行できます。アプリの履歴は非対応です。
迷ったときは、次の順で確認してください。
- 欲しいのはチャージか、運賃か
- モバイルかカードか
- 提出先がどの書類を求めているか
最後の点は会社ごと、状況ごとに違います。判断に迷う場合は、税理士や税務署にご相談ください。